コロナ禍でのテレワークやYouTube鑑賞に至極のワイヤレスリスニングを提供する“MW07 PLUS” 。 2014年、N.Y のMaster & Dynamicの始動と時を同じくしてYouTubeチャンネルをスタートした話題のYouTuber「セゴリータ三世 / Segorita the 3rd」さんに、興味深い私生活や音楽観などのお話しをお聞きしました。
――まず、MW07 PLUSのファーストインプレッションを教えてください。
セゴリータ三世さん(以下:セゴ): カッコよくて高級感がめちゃくちゃあって、所有感を満たしてくれるという面は素晴らしいなって思います。僕は今までイヤホンはとにかくいろいろ使いまくっていますが、やっぱり一段違うレベルにあるなと感じました。
――実際にお使いになっていかがですか?
セゴ: ノイズキャンセリング機能が、そんなに強くないんですよね。ノイズキャンセリングが強すぎると、人によっては気持ち悪くなっちゃうんですよ。僕もすごい苦手なので、このくらいがちょうどいいと思いました。
――Master & Dynamicの意思として、ノイズキャンセリングを強く効かせず、他の音も適度に入りながら音楽を楽しむ、という志向で作られているんです。音的にはどうですか?
セゴ: 音は問題なく、アンビエントモードにしても中広域がちゃんと立って聴こえますね。先程も言いましたが、いろいろなイヤホンを使いまくってると、中にはメーカーがパっと作ってパっと出したのかなと感じるイヤホンもあるんですけど、そういう雑に作ってる感じが全くなく、すごく丁寧に作ってるんだろうなと感じました。
――セゴさんが音楽系YouTuberになったきっかけを教えてください。
セゴ:
僕は子供のときから運動が全然ダメで、部活もやってなくて、ずっと趣味がなかったので「音楽でも聴いてみようかな」と思ったんです。それで、思春期に「俺の方が音楽聴いてるぜ」と、ドヤるために(笑)たくさん聴いてたら、音楽が好きになりました。
もともとテレビっ子で、動画を撮るのも好きだったので、自分でテレビ番組みたいな動画を作って友達に見てもらったら、「面白いよ」と言ってくれたので、一般の人に見せてみたらどうなるかなと思って、2014年の元旦から動画を投稿するようになったんです。
最初の頃はYouTubeで食べていくなんて夢にも思っていなかったので、3日に1回くらい出せればいいかなくらいのペースでした。
昔はショートカットキーなども分からなかったし、いらない部分をどういう風につまんで見やすくすればいいのかも手探りだったので、めちゃくちゃ編集に時間がかかってたんですよね。
――今はどのくらいのペースで動画を投稿していますか?
セゴ: 毎日ですね。土日も休んでいません。でも、たまたま今日(※取材日6月上旬)は疲れ切っていたので、久々に生放送にしました。生放送のときは編集がないので少し休めるので(笑)。だから今日は、昨年の11月に長野県松本市に引っ越してきて以来8カ月ぶりくらいにゆっくり休みました。
――一日のスケジュールを教えてください。
セゴ: 朝起きて、ご飯食べて、子供とのんびり遊んだりしてから子供を幼稚園に連れていって、それから動画を撮ったり、メールの返信をしたりして、午前中は終わります。 それから、昼食を挟んで編集をはじめて、子供を迎えに行った後も、夜までずっと編集して、その後夕食を食べ、ニュースサイトをひたすら見て、次にどういう商品が出るのかなど、世の中の流れを全部チェックして、メーカーなどにメールをひたすら送って、買えるものはAmazonでバーッと買って、商品が届く日をGoogleカレンダーに入力してから寝ます。 それを毎日繰り返している感じですね。
――編集にかなり時間をかけてるんですね。
セゴ: 人によってやり方はさまざまなんですけど、僕の場合はどうしてもこういう商品があってという前フリもあるので、10分程度に収めるとなると、物によっては2時間くらい撮っていたりするので、それをつまんでいくだけでも大変。 BGMを入れたりテロップ入れたり、息継ぎも切ってるんですよ。なんとなくバーッと最後まで見れたっていう動画にしたいなと思うと、編集に5時間くらいはかかるんです。
――特に好きなジャンルやアーティストを教えてください。
セゴ:
Hi-STANDARDですね。僕は、Hi-STANDARDが好きというのでバズっていって、メンバーの横山健さんや難波章浩さんという方々にケンカを売るような形で名前が売れていったんです。
でも、パンクだけが好きなわけじゃなくて、RadioheadやThe Strokesも好きですし、オルタナティブな音が好きなときもあれば、
ダンスミュージックとかも聴くときもあるので、ジャンルのこだわりはないです。
僕は、聴いたら頭がグルグル回り出して「すげえ生きててよかった!」って思える曲があるんじゃないかと思っているので、ジャンルを決めちゃうとその可能性がなくなる気がするんです。
だから、動画で僕が持っているCDのジャケットが写ると、The Velvet Underground and NicoやVampire Weekendなどの定番もあると思いますが、 一通りはアンテナを張って聴いているし、世の中で良いと言われてるものや、モンスターバンドになってるアーティストの曲は過去から遡って、なぜ人の心をとらえたのか必ずチェックしています。
――どんなときに、どんなジャンルを聴いたりしますか?
セゴ:
毎日動画を撮って、毎日編集して、という生活をずっと繰り返しているので、ときどき「ワー!!」と叫びたくなるくらい頭がおかしくなりそうになるんですね(笑)。
そういうときは重低音が強い曲を聴いてテンション上げたりします。
あとは、編集作業が終わった後はけっこう疲れるきっているので、癖のない曲でゆったり頭を落ち着かせてから明日の準備をしたりと、結構分けてますね。
――イヤホンの話に戻りますが、仕事場ではどういう使い方をされていますか?
セゴ: 編集作業をするときにはイヤホンを使っています。昔はヘッドホンを使ってたんですけど、どうしても蒸れるんですよ(笑)。 あとは、ユーザーが見るのはスマホが多いので、あまりハイエンドじゃない有線のイヤホンを使った方がアップされたときに差異がないっていうことに気づいたので、編集にはあえてチープなものを使っています。 高性能過ぎると、逆に粗さというか、YouTubeっぽさが分からなかったりするので、バランスが狂わないようにしています。
――プライベートで使うイヤホンの選ぶポイントは?
セゴ: 僕は変に味付けされていないものの方が好きです。ドライバーでいうとBA型。 ライブハウス感やクラブ感を楽しむからあえてドンシャリ(※1)がいいって人もいますけど、僕はいろんなアーティストの話を聞く機会が多いので 〝こういう想いがあって、エンジニアと音の調整をして、レコーディングをして、曲順決めて、リリースしました〟 というアーティストの意向を聞くと、ドンシャリだとそういう意図をないがしろにしてるんじゃないかなと思うときがあるので、やっぱりフラットに聴ける方がいいですね。 (※1)ドンシャリ…高音域と低音域が強調されているもの。
――イヤホン以外で、最近お気に入りのガジェットを教えてください。
セゴ:
最近導入したFlexiSpotという電動式スタンディングデスクですね。編集作業をしてるとめちゃくちゃ眠くなるんですよ。
そういうときは動いた方がいいので、眠くなったら立って編集して、疲れてきたら座って、ということができるので気に入ってます。
あと今は、子供と一緒にやる「どうぶつの森」も好きです(笑)。
――今後の予定は?
セゴ:
僕ガジェットでいえば、WWDC2020(※2)で発表されたApple社の新商品がどういうものか見届けて、iMacが出ると噂(注1)されてるので、それは購入したいなと思っています。
あとは特にないんですよ…。コロナの影響で全部なくなっちゃたので困ってるんです。
本当は、今後は動画を音楽系とガジェット系を1日2本出したいと思ってるのですが、なんせ夏フェスも全てなくなってしまったし、アーティストも動けない状態なので。
でも、YouTuberって本当こんな感じなんで、基本的にその日暮らしです(笑)。
(※2)WWDC…ワールドワイドデベロッパカンファレンス。Appleが毎年開催している開発者向けイベント。
(注1)WWDC開催前の6月上旬に取材
――では、今後の夢や目標があれば教えてください。
セゴ:
究極は、ただ水を飲んでる動画でも再生されるようになりたいですね。でも、有名になりたいというよりは、この生活がずっと続けられたらいいなと思ってるだけです。
僕はもともと社会人なので、YouTuberの生活は実感がないんですよね。
チャンネル登録者数が増えても「俺すごいんだぞ」とも思わないし、100万人いけばいいなとは思いますが、社員雇って広げていくタイプでもないので、
一人で出来る範囲でやっていく方が性に合ってるかなって思っています。
明日どうなるかも分からないし、子供もいるので、もしダメになったら速攻就職しようという覚悟もありますが、動画を作るのは好きなので、目標は 〝ずっとYouTubeでご飯が食べられたらいいな、そうなるようにがんばろう〟というくらいですね。たいした目標じゃなくてすいません(笑)。
——今後の投稿も楽しみにしております。今日はありがとうございました!